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【最新マーケット情報|ニュージャージー】まもなくオープンする東海岸最大級のモール「アメリカン・ドリーム」55%が娯楽、45%が小売が成功のカギ?

ニュージャージーのメットライフスタジアム近郊に建設中の大型モール「アメリカン・ドリーム」がようやく開業と、話題を集めています。300万平方の広さを持つ同施設はショッピングモール、レストラン、映画館、屋内プール、スキー、遊園地などを兼ね備えた東海岸最大級の複合施設です。ネットショッピングが急成長を遂げる中、同施設が成功を収めるかに注目が集まっています。 

開発したのは、ミネアポリス郊外にある全米最大級のモール・オブ・アメリカ、カナダのウェスト・エドモントン・モールなどを手がけたトリプル・ファイブ社。ネットショッピングが普及する中、全米で1300もあるショッピングモールのうち1000件は今後20年で閉鎖に追いやられるという見方もあり、同施設の建設はギャンブルだという見方もあります。反対に、同施設のように「55%が娯楽、45%が小売」という比率が成功に導くカギだ、と分析する専門家もいます。

マンハッタンから5マイルの位置にある同施設は、3万3000台の駐車場を完備するほか、バスや電車、フェリーと交通手段が充実。一日の来場客目標を11万人と掲げ、娯楽施設で遊んだり100店舗を超える飲食店でくつろいだりするついでに、350店舗を構えるショッピングモールに立ち寄ってもらうことを狙っています。フロリダのウォルト・ディズニー・ワールドの来場者数(14万2000人/日)やニューヨーク市を訪れる観光客数(17万8000人/日)と比べると、この目標がどれだけ大きいかが分かります。 

小売スペースは、今年8月初めの時点で85%がすでにリース済みとなりました。主要テナントである高級百貨店チェーンのサックス・フィフス・アベニューは2階建て(12万平方フィート)で展開する予定。ランジェリー大手のビクトリアズ・シークレットやカジュアル衣料品大手のユニクロ、化粧品大手のセフォラなど、その他の小売店の1平方フィート当たりの年間賃料は$100~500と言われており、他のモールよりも強気に設定されています。百貨店大手のニーマンマルカスやブルーミングデール、ノードストロームを構えるルーズベルト・フィールド・モール(ニューヨーク州)の賃貸価格は同賃料で$50~200になります。トリプル・ファイブ社は小売店からの賃貸収入として1億1700百万ドルを見込んでいます。 

10月末の遊園地およびスケートリンクのオープンを皮切りに、11月は屋内プール、12月はスキー場がオープンする予定です。レストランやショッピングエリアは来年3月に持ち越しとなりました。新たな観光スポットになりえるか、また、ネットショッピングに対抗する新しいモールの形として成果をあげられるか、注目が集まっています。 

 

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